92. 不思議な革のスカルの話。2
アンデルセンバッグ ANDERSENBAG
石山祐一郎 Yuichiro Ishiyama
前回予告をさせていただきました、もう一点ご紹介したかった6年ご使用のグリーンのお財布です。こちらになります!
#スカル革の経年変化(6年使用)
前回のお話しを読まれていない方でご興味のある方はこちらもお読みくだされば幸いです。
「 74. スカルの話。」
https://andersenbag.hatenablog.com/entry/2019/06/16/213650
「 91. 不思議な革のスカルの話。」
https://andersenbag.hatenablog.com/entry/2019/07/01/075041
前回の続きになりますがもう一点、ご紹介をしたい経年変化をしたお財布が画像でお見せしましたグリーンのお財布です。スカル・シリーズのお財布はブランド立ち上げの1999年から続くシリーズなので、今まで全国をまわっていましても、いろいろなお客様の経年変化をしたスカルシリーズの財布を拝見してきました。今まで私が見てきた中で最も綺麗に美しく経年変化をした財布だと思います。
ここで簡単にスカルシリーズの革のおさらいさせていただきます。スカルシリーズの革は特殊なヌバックの革に仕上げています。最初は起毛しているヌバックですが、ご使用から1年ぐらいしますと起毛している毛がだんだん と寝てきて、そこに人の手の油が革に入り込んでいくとツルツルの革 になってきます。これがアンデルセンバッグのスカル・シリーズで使用しているヌバック革の特徴になります。このように変化する革は他にはありません。アンデルセンバッグ・オリジナルの革のみです。不思議な体験を出来ると思います。子供の絵並みのイラストで説明しますね。
#スカルヌバック経年変化仕組み。(子供の絵並みのイラスト)
新品時
毛が起毛していて立っている状態
⬇︎
6ヶ月後
起毛している毛が段々とと寝てきます。
⬇︎
1年後
人の手の油などが浸透していき毛が完全に寝て平なツルツルの状態になります。
以上、スカルヌバック革の特徴になります。
お客様のお使いの革製品を見ていると感じますが、本当に革製品は面白いモノだと思います。売り場でもお話ししている事ですが同じ形同じ色の商品でも使う人によっても使い方によっても革の経年変化の仕方が違います。そして使われている人の色にその人の色に段々と時間をかけて染まっていきます。だからこそ愛着がわき手放したくないくらいな気持ちになるんだと思います。
さてこのお財布のお客様ですが、実は革を作る側のお仕事をされている、いわゆる革のプロフェッショナルな方です。その方がアンデルセンバッグのスカルシリーズの革を絶賛していただき、6年前に購入していただきました。仕事関係で全国をまわっていると年に何度かお会いします。その度にグリーンの経年変化具合を見せてくださいました。革のプロフェッショナルな方なのであたり前ですが、お手入れはもちろんのこと、使用時にも革に負担をかけないような気遣いをしながらお使いの様子でした。私もお会いする度に見せていただくのが楽しみになるくらい、いい感じに経年変化をしたお財布でした。
その方と先日お会いした時に仕事関係の事だと思いますがお財布を買い換える事になったという話を聞きました。そして、その方からご提案がありました。
実際に6年間使用をして、このように革は美しく経年変化をしていくという事を全国で伝えて欲しいと言われました。革製品の良さ、革製品の魅力をもっともっといろいろな人へ伝えて欲しいと言われました。最初は大事に使われてきた大切なお財布を受け取れないとお断りしましたが最後は多くの人に革の良さを革の魅力を伝えて欲しいという熱意に負けてしまいました…。
画像をもう少しアップしてご説明 しますね。
価値あるお財布を譲り受けましたが、さすがに革を作っている側の人のお財布、本当にコンディションが良く、とても6年使用しているとは思えない状態でした。全国を回っていますがいろいろなお客様の使用してきた経年変化をしている商品を見させてもらってますがこれまでここまで美しくキレイなお財布は見たことがないです。
昔の革製品はどのブランドでも使えば使うほどに艶が増してくる革を使用していました。育てる革製品を使うことが楽しみのようなところもありました。しかし現在では世界的に革の作り方自体が変わってしまいました。それはすべてが大量に生産するためです。このような経年変化を楽しめる革製品が本当に少なくなりました。
スカルシリーズは今となっては経年変化が楽しめる数少ない革製品になってしまいました。ぜひご興味があれば手に取ってみてください!まずは手に取っていただき匂いを嗅いでみてください!ただそれだけでも本物の革を味わえると思います。
現在富山大和では今回ご紹介をしましたスカル・シリーズも過去の製品をまとめた展示販売スペース「アンデルセンクラシック」内にて展示販売をしています!
今週のアンデルセンバッグは富山です。ロングランイベントが引き続き開催中です、お近くにお越しの際には是非、足をお運びくださいませ!
@富山大和
タイトル: 期間限定shop「アンデルセンバッグ」
場所: 1Fコールハーン店舗跡地
会期: 6/5(水)〜7/31(水)
時間: am10:00〜pm19:00
このブログにてご紹介をしています「アンデルセンクラシック」の商品は富山大和のみのお取り扱いになっておりますが、もしご興味のあるお客様がいらしたら下記の所へご連絡をいただけましたらご対応致します。また売り切れの場合は申し訳けありませんがご対応が出来ません。今後の製品の予定もございません。基本的には一点モノの商品になります。
https://tsutsui-221.co.jp/#contact
アンデルセンバッグ ANDERSENBAG
石山祐一郎 Yuichiro Ishiyama